音楽のジャンル、表現の世界は本当に幅広いもので、知らないことや聞いたことのないタイプの曲が多々あります。
ここで紹介するそれらの楽曲の属性を英語で別の視点で区分すると、meme(ミーム)やhilariousというキーワードに当てはまるかもしれません。
このタイプの曲は、技術力の高さや楽しさがあり、ユーモアに富み聞く人々を元気にさせてくれます。
紹介する楽曲の中に、10年以上前の発表であっても今なおも根強くコメントで支持され人気の高さがうかがえるものもあります。
紹介する曲の選定基準は、日本でもよく知られ世界で一世風靡したものを選んでみました。
懐かしくてニヤリとさせる曲、再生すると楽しくさせる、中毒性のある楽曲をいくつか紹介します。
(*AppleMusicで楽曲を紹介)
目次
Scatman (Ski Ba Bop Ba Dop Bop)
1994年にスキャットマン・ジョンがデビューシングルとしてリリースした楽曲。
吃音症を抱えていたスキャットマンは、その吃音症を逆手に取り巧みに独自の誰も真似できないような素晴らしい楽曲を生み出しました。当時、日本やヨーロッパなので数多くの賞を受賞。
ユーロダンスに分類されノリノリな感じで、その超早口の歌い方や超アップテンポに圧倒されちゃいます。
Daler Mehndi – Tunak Tunak Tun
1998年にダレル・メヘンディよりリリースされたインディー・ポップソング。
日本においては、一部の界隈で2000年代後半ごろに空耳を用いてMAD動画などで流行っていました。
また海外においてはダンスに着目してパロディーとして「踊ってみた」風の動画や、真面目にズンバ(Zumba:フィットネス、エクササイズ・プログラムの一つ)に取り入れてみたり、日本とは違う方向で流行っていたようです。
きゃりーぱみゅぱみゅ – PONPONPON
2011年にきゃりーぱみゅぱみゅよりリリースされ、その名を一躍世界に知らしめた代表曲「PONPONPON」です。
その当時は余りの奇抜な表現に驚きの反響だったようです。
YouTubeでは海外の方による楽曲に対するリアクションを収めた動画やダンスカバー動画が散見されます。
さらに公式のきゃりーぱみゅぱみゅのYouTube channel のMPVでは海外ファンの方のコメントも多く広く支持されていることがわかります。
Nyan Cat
2011年にdaniwellP(日本の音楽家)よりリリースされた楽曲でメジャーデビューアルバム。
YouTubeにある動画は、saraj00nというYouTuberがアップロードしたものでだそうです。
PRguitarman(本名:クリストファー・トーレス)の作った胴体が菓子のネコが虹を後ろに出しながら宇宙を飛ぶアニメーションと、daniwellPの制作したボーカロイドの曲「Nyanyanyanyanyanyanya!」のカバーを組み合わせて作成したもののようです。
この楽曲の面白いところはカワイく中毒性のある曲調のループが頭に残るところと、今なおもその人気に陰りがないところである。
驚いたことが2つあり、1つ目はそのYouTube動画のコメントの数が2021年6月現在54万以上もあり、そして今なおも刻々とコメントされていることです。
そして2つ目は2021年で10周年を迎えるということで、クリストファー・トーレスが非代替性トークン(通称:NFT)のオークションサイトに10周年記念リマスター版Gif画像を出品しました。その落札価格はなんと58万ドル(約6,340万円)にもなったそうです。
Ylvis – The Fox (What Does The Fox Say?)
2012年にコメディーデュオであるYlvis(イルヴィス)よりリリースされたエレクトロニック・ダンス・ミュージック。
この楽曲の歌詞では、最初に動物(犬、猫、ゾウ、etc)の鳴き声は○○だと歌い披露し、サビの部分で「キツネはなんて鳴くんだ?」と叫び様々なユーモアな鳴きまねで歌い上げ盛り上げていきます。
2012年ごろ当時はPSYの江南スタイルと人気のすごさで比較されていたようです。
PSY – GANGNAM STYLE (江南スタイル)
2012年にPSY(サイ) による 6枚目のアルバム『PSY6甲』に収録されたタイトル曲。この楽曲がリリースされて約2年の間にいくつもの記録をたたき出されました。
その中で目覚ましいのが、YouTube動画・再生回数と「グッド!」ボタンクリック数で、2012年当時には「グッド!」ボタンクリック最多記録についてギネス記録を出しました。
爆発的ヒットの要因に、インパクトのあるちょっと面白い「乗馬ダンス」と頭に残るフレーズの組み合わせが絶妙なのが背景にあるようです。
PIKOTARO – PPAP (Pen Pineapple Apple Pen)
2016年にPIKOTARO(ピコ太郎)がYouTubeにアップロードし発表した動画作品・楽曲。
独特の世界観とリズム、思いつきもしないフレーズの組み合わせが絶妙で、耳や頭にしみこむ感じですね。ピコ太郎は「まぬけなテンポ」にこだわりを持って作成したそうです。
2016年10月28日には、「全米ビルボードトップ100に入った世界最短曲」としギネス世界記録にも記されたようです。
そして海外では、アレンジやリミックス、メタルなどさまざまな嗜好をこらしたPPAPが登場しました。
サメのかぞく ちびサメ Baby Shark
2016年にリリースされたもので幼児や子供向けの教育ブランド『ピンキッツ』が制作した楽曲、この音楽とともに踊るダンスがSNS上で大流行しました。
このオリジナル・バージョンと呼ばれるもの以外にも、様々な別バージョンが存在しています。そしてこのオリジナル・バージョンのYouTube動画だけで現在80億以上の再生回数を記録しました。
2020年11月にはそれまで史上1位だった「Despacito feat. Daddy Yankee」を抜き、YouTube史上最高再生回数を記録しました。
この「Baby Shark」をアーティスト達によってカバー曲を出されるケース、そしてアメリカ軍人さんの行進の掛け声に使われたりなどその熱が波及しているようです。(*”Babay shark military”で検索すると分かります)
Coffin Dance
2020年3月にDigiNekoのYouTuberサイトで、様々な要素・要因を組み合わさり、動画が誕生しました。
オリジナルの楽曲そのものはロシアのEDMプロデューサーのTony Igyが、2010年に”Astronomia”(この動画の方は2015年にYouTubeにアップロード)というタイトルでリリースしたものです。Coffin Danceで使用されてる楽曲は少しアレンジされた”Vicetone & Tony Igy – Astronomia”で使われているようです。
Coffin Dance(Dancing Pallbearers、踊る棺担ぎ人)の起源はアフリカのガーナにある風習だそうです。2015年にあるYouTuber、そして2017年にイギリスのBBC Newsがこれを取り合上げYouTubeにあげたことにより話題となり着目されました。
2020年3月初頭からTicTok上で、誰かの失敗シーンやアフリカのCoffin DanceのワンシーンにAstronomiaの楽曲を掛け合わせバズったの皮切りに、TwitterやInstagram、Facebookなどに広まっていったようです。
様々なコンピレーション動画がSNS上で生まれ、最も再生数の多いYouTube動画がDigiNekoの動画として世に広まりました。
The Kiffness – Ievan Polkka ft. Bilal Göregen (Club Remix)
2020年11月に発端となる動画がBilal Göregen(トルコ人の男性)のYouTubeサイトで公開されました。
彼は盲目のストリートミュージシャンでドラムを演奏しており、「イエヴァン・ポルッカ」と猫のバイビングで一躍有名になりました。
動画に登場する猫ちゃんを撮影したオリジナルは、TikTokerのMicklagiが投稿したものからだそうです。
YouTubeのThe KiffnessサイトではBilal Göregenの演奏とこの猫ちゃんとのコラボ動画にアレンジを加えた動画を出しました。一躍こちらも有名になりました。
まとめ
ミームとなった楽曲のバズった経緯や話の続きなど、トレンドの経緯が知れてなかなか面白いかもしれませんね。
懐かしんだり、楽しんだり、ミームな楽曲に興味を持っていただけらば幸いです。
今回は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。